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瀬戸内海に浮かぶ大崎下島の御手洗地区に小さな時計店(新光時計店)があります。
江戸中期には北前船の中継地だったこの島で、新光時計店が時計の取り扱いを始めたのは1858年(安政5年)頃のこと。
まだ日本での時計製造は本格的に始まっておらず、主には海外製 、特にアメリカ製の時計を販売しておりました。
以来150年以上、時計の販売と修理を営み、日本に現存する最も古い時計店と言われています。

新光時計店には今、日本全国から修理を依頼する時計が手紙と共に送られてきます。
祖父の形見の懐中時計、母親が大切にしていた婦人物の時計。そして亡くなられたご主人が愛用していた腕時計。長らく時を刻むことない時計であっても、今の持ち主に取ってはかけがいのない時計です。

お店のご主人の松浦さんは、
よく「高級時計じゃないんですけど、大丈夫ですか?」という質問をされますが、私の店は田舎の普通の時計屋なので対応できるものであれば、どんな時計でも構いません。
と仰います。




ミリ単位の細かい作業は場所を選びます。
時計を修理する作業机は道路に面した窓際に置かれています。

「作業机が窓際にあるので、外から見えるように作られていると誤解されてしまうのですが、昔は電気の供給、照明が今のように安定していなかったので、南側の明るい この場所に作業スペースを設置しています。」
最近は店を訪れる観光客の方も多くなったとのこと。
「仕事は細かい作業ですので、あまり近寄って見られると、手元が暗く なります。作業中はあまり近寄らないようご協力をお願い致します」

少し申し訳なさそうに、松浦さんは仰っておりました・・・。











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